2nd Event Week レポート
SecHack365 2021 / 2nd Event Week2021.10.19
2021年6月19日(土)~7月3日(土)に第2回のイベントウィーク&イベントデイが開催されました。
イベントウィークでは、コース毎のコースワークとは別に、「zoomでトレーナーを囲む会」を実施しました。
何をしているのかというと、SecHack365のトレーナー陣が個別に様々なテーマを持ち寄って、トレーニーが興味のあるテーマを自ら選んで任意参加し、トレーナーを囲んで話を聞いたり突っ込んだ質問をしたりする場です。セキュリティの仕事やキャリアに関する事、博士号や大学教員ってどんなものかを聴けるなど、テーマは様々で全6回開催されました。 普段なかなか聴けない内容のものばかりで、各回にぎわっており、トレーニー達は興味津々に聞き入っていました。
6月25日(金)19:30 - 20:30今トレーナー「はじめてのマルウェア解析とインシデントの現場で気をつけること」
6月28日(月)20:30 - 22:00井上トレーナー「ハッカーの祭典BlackHatとDEFCONはどんなもの?」
6月29日(火)20:00 - 21:30神薗、服部、笠間トレーナー「セキュリティのお仕事」
7月1日(木)18:00 - 19:00花田トレーナー「楽しい人生: コミュニティとキャリアとイベントと。」
7月2日(金)18:00 - 19:30猪俣トレーナー「博士号と大学の先生の謎」
7月17日(土)19:00 - 21:00井上、竹迫、横山、仲山トレーナー「ネットワークを囲む会」
イベントデイ(6月19日・7月3日)
Day1(6月19日)プログラム01オリエンテーション
02くぼたつ道場Ⅰ(アイデア発想法) くぼたつトレーナー
03倫理と法律(作ったモノのセキュリティとその法律)園田トレーナー・北條トレーナー
04お遊戯会オリエンテーション
05お遊戯会
06習慣化
01オリエンテーション
02ゲスト講演 市谷 聡啓(いちたに としひろ)氏
03お遊戯会
04トレーナー座談会 竹迫トレーナー・服部トレーナー
05くぼたつ道場Ⅱ(アイデア発想法) くぼたつトレーナー
6月26日と7月3日の2日間で開催されたイベントデイでは、今年度初めての作品作り進捗共有会として「お遊戯会」、アイデア発想を鍛える講義、倫理と法律の講義、座談会等が実施されました。
現時点での作品をちょっと共有「お遊戯会」スタートから1ヶ月弱しかたっていない今回、「お遊戯会」としてすでにみんなにみせるものがあるというだけでも驚きです!
今回はDay1,Day2それぞれ発表希望者3名、合計6名による発表を実施しました。はじめての動画発表ということもあり、突然の接続トラブルにも負けずライブでの発表をやりきったトレーニーもいました。かっこいい!
今回の発表は、以下のトレーニーが参加しました。
6月19日(土) 田中さん(開発駆動コース)、赤松さん(開発駆動コース)、佐藤さん(開発駆動コース)
7月3日(土) 片岡さん(開発駆動コース)、平地さん(開発駆動コース)、納本さん(表現駆動コース)
そして、アシスタントからの飛び入りLTも!学習駆動コースアシスタントの灰原さん、思索駆動コースアシスタントの西尾さん、開発駆動コースアシスタントの古川さんの3名が参戦。先輩として発表は慣れていても動画発表となる少し緊張もあったようですが、さすがに余裕のあるLTで、トレーニーだけでなく全員楽しめました。
今回発表したトレーニー6人の完成作品詳細は、来年3月の成果発表会でご確認いただけますので、是非その時までお楽しみに!
トレーニーの感想※イベントウィーク&デイ後のアンケートから抜粋
特別講演:アジャイル型開発について
続いてトレーニーのよりよい作品作りに役立つプログラムとして、「アジャイル型開発について」、その開発技法をご紹介いただきました。
講義前の意識調査は以下の通りで、
「アジャイル開発について良く理解している」と答えたのは6.5%で、それ以外の方は、「イメージはわかる」「聞いたことはある」「全然わからない」と言った感じでしたが、興味関心についてきくと、「強く興味がある」「興味がある」と答えた方が80%を超えました。
興味はあったけど、詳しく聴ける機会がなかったと言う状況だったのでしょうか。だとすれば、今回はとても有意義な時間になったことと思います。
さて、この講義の講師は市谷聡啓さんに実施いただきました。市谷さんには昨年度も講演をいただき、大好評でした。昨年度は作品作りが進んだ段階でしたが、今年度は少し早い段階での講演になります。
何のためにプロダクト作りするのか、なぜアジャイル開発が必要になるのかについてお話をいただきました。
ご自身のキャリアのスタート時からの今に至るまでの話を交えながら、アジャイル開発が日本で取組みが始まった頃の話、アジャイル開発の流れとその特徴、メリット・デメリットについて、またアジャイル開発の技法だけでなく、他の開発技法との違いについて、更に開発に対する考え方や進め方についても具体的な例を示しつつお話くださいました。
トレーニーからはスプレッドシートを使って記入という方法で、市谷さんへの数多くの質問がありました。個別の質問ルームでもそれぞれ関心のある事を直接質問することができ、とても刺激になったのではないでしょうか。
SecHack365が始まったばかりのこのタイミングで開発技法の話を聞けたことで、今後の作品作りに少し変化が出てくるかもしれませんね。
トレーニーの感想※イベントウィーク&デイ後のアンケートから抜粋
倫理セッション:「倫理と法律_作ったもののセキュリティとその方法」
第1回イベントにつづき、セキュリティと法律について学ぶ時間を設けました。
講師は前回と同じく、園田トレーナーと北條トレーナーでした。
今回のテーマは、「ある日突然、脆弱性に出会ってしまったら」です。
日常生活で一般の方が「脆弱性に出会う」ということはあまりありませんが、セキュリティについて日々切磋琢磨しているSecHack365のトレーニーには一般の方よりは多いかもしれません。そこで、脆弱性情報に関すること、脆弱性を見つけてしまったら、どこまで追求(深掘り)していいのか、どのようにどこに届け出ればよいのか脆弱性に出会ってしまった際のお作法等について学びました。
このような話はなかなか学ぶ機会が無く、また本を読んで学ぼうとしても今ひとつわかりにくかったりします。しかし、実はとっても重要な内容です。「正義」で取った行動が、一歩間違えば不正アクセス禁止法等、法に触れてしまい、「悪」となってしまうこともあるからです。
今回も、難しいけど自分たちに密接に関わってくるセキュリティと法律の話を、楽しくわかりやすく伺え、これからより一層セキュリティについて深く学んでいくトレーニーたちにとって有意義な時間となりました。
トレーニーの感想※イベントウィーク&デイ後のアンケートから抜粋
トレーナー座談会:技術とセキュリティ、トレーナーの仕事より
今回お話をいただいたのは、竹迫トレーナーと服部トレーナーです。
かつてはプログラマーとして開発に従事されていた竹迫トレーナー。
ある日外部から脆弱性を指摘されセキュリティの重要性を実感しセキュリティの仕事に従事するようになられたとのこと。
尚現在は、本業がありながらもそれとは別に複数の企業でCTOの立場で携わっておられ、今回はCTOの仕事やその役割、事業や組織の成長過程についてお話をしてくださいました。
一方、福岡に拠点を置き、セキュリティを強みに会社を経営されている服部トレーナーですが、学生時代にセキュリティの勉強会やプログラムに参加をしたことをきっかけに、セキュリティに興味をもったそうです(学生時代はユビキタスコンピューティングの研究に従事されていました)。
もともと30歳を一つの区切りとして起業をしようと考えられていて、2017年に予定通り起業。「技術者が地方でも働ける環境作り」「学生がアルバイトしやすい環境提供」を目指し、企業から今日まで走り続けておられるそうです。
たった一人から始まった会社が今は20人を超える規模になり、今まさしく、会社の成長期にあたるとのことです。
ということで、経歴も現在の仕事も全く異なるお二人から、生きた教本として生々しくそして、時には俯瞰した話も交えてキャリアや経営、会社や事業の成長の話がうかがえました。
経営の話もあり働いた事がないトレーニーも多いことから、多少難しく感じる話もありましたが、これからの将来を考える上では有意義な内容がたくさん含まれていたことと思います。トレーニー達が追うべき一つの背中、お手本として是非参考にしていただきたいです。
トレーニーの感想※イベントウィーク&デイ後のアンケートから抜粋
習慣化
今回も佳山トレーナーによる習慣化の振り返りが行われました。
「1年間濃密化計画~成長の傾きを上向かせる習慣化~」と題して、前回の振り返りと、幾人かのトレーニーにの習慣化シート対してコメントをした後、アシスタント主体とした複数のグループに分かれ習慣化セッションが行われました。
セッションでは、自分のマンダラートを他のトレーニーに共有し、実施状況やなぜそれを習慣化したいと思ったのかなど、意見交換を行いました。マスがまだ埋まりきっていない人、全て埋め尽くしている人、進捗している習慣について色を変えてわかりやすくしている人などマンダラートの使い方や進捗も人それぞれですが、このセッションを通じて自身の振り返りになった、他の人のを参考にしたい、取り入れたいなど、たくさんの意見が伺えました。
トレーニーの感想※イベントウィーク&デイ後のアンケートから抜粋
今回のイベントウィークもたくさんの気づき、学びがあったウィークとなりました。
ここで得た気づきや学びは、トレーニーの作品だけでなく、キャリアにもつながることと思います。
次回、第3回のイベントウィークは、8月7日~8月28日です。次のイベントウィーク(デイ)では、小さな発表大会を行なう予定です。それまでの間、トレーニーは、自身で学び、作品を作り進め、作品のブラッシュアップに時間を費やすことでしょう。約1ヶ月半後のトレーニーと合うのがまた楽しみですね。
「他のトレーニーが進捗を出していることを実感し、対抗心のようなものが湧き上がってきました。」