SecHack365 : SONODA REPORT 2020-03

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SecHack365 2020 / Sonoda Report 03 -
SecHack365 Returns&SecHack365 2019年度成果発表会レポート2020.11.17

SecHack365-2020園田レポート03
情報通信研究機構ナショナルサイバートレーニングセンター長の園田道夫が、全編オンラインとなった2020年度のSecHack365を詳細にレポートします。企画意図や目的、実施してみて気づいたことなど、盛り沢山な内容でお送りします。
園田 道夫 詳細プロフィール

9月はSecHack365のイベントをなぜか二つも開催することになってしまい、現場は大変なことになっておりました。

一つは修了生たちを集めて行う『SecHack365 Returns』で、もう一つは『SecHack365 2019年度成果発表会』。
『SecHack365 Returns』の方は例年と同じ時期なので通常運転と言えますが、成果発表会は3月開催予定がコロナ禍で延びて9月になったわけです。何も同じ月にせずに別にすれば良いじゃん、と思われるかも知れませんが(笑)、他の月はそれはそれで他のイベントが目白押し。3月からも間が空いてしまったので早めにやろう、と9月に設定しました。まー大変でした。

SecHack365 Returns

『SecHack365 Returns』は修了生向けのクローズドなイベントです。このイベントに集まってもらい、現況報告をしてもらうだけでなく、修了生の活動をサポート、あるいは促進するものにしたい。そんな思いで企画をしています。

今回は「Beyond」というキーワードでその後の活動でいろいろと成果を出している人を自薦他薦でエントリーしてもらい、審査して表彰という企画を入れ込みました。賞金・賞品などの仕立てはまだまだブラッシュアップが必要ですが、これに限らず「活動促進」という視点で追求していけたらと思っています。

他にはこれまでの開催では修了生主導でLT大会などを企画してもらって開催していた時間を、もっと拡大してBoFの時間として持ち込み企画でやってもらいましたが、トレーナー分の持ち込み2個と合わせて12個ものBoFをマルチトラックで開催し、それぞれ盛況でした。発信力がある人が多く、頼もしい限りですね。企画側の野望としては修了生自身が作ったモノなどを題材としたワークショップもやりたいと考えています。

今回盛況だったBoFとBeyondとあわせて開催の規模や形態、時間配分を睨みながら次回(オフライン?オンライン?)に繋げていきたいと思っています。

SecHack365 Returns

SecHack365 2019年度 成果発表会

3月頭に予定していた成果発表会はコロナ禍によって延期され、半年以上遅れてようやく9月にオンラインで開催となりました。当初は様子を見ながらオフライン開催を目論んでいましたが、感染数の推移やメガイベント、スポーツイベントなどの動きを見て、オンラインの会議ツール、配信の仕組みなどにも慣れて有る程度ノウハウがたまってくる時期になるはやで開催すると決めました。イベントの密集度からしてかなりのハードな進行になりましたが、まぁ仕方無いですね。

Returnsとは異なり、成果発表会はオープン開催です。しかし、SecHack365によほど興味がある人でもなければ「発表会」には参加しないでしょう。人を呼び寄せるには集客力のある講演者にゲスト講演してもらう、などが考えられますが、席を立って会場を出るというハードルがあるオフラインと違って今回はオンライン開催です。実に簡単に離脱できてしまう。

途中離脱を防ぐにはあらゆる意味のおもしろさが重要です。新たに人を惹きつけつつ、成果や人を宣伝し、見逃した人にものちに動画を見てもらって「来年は絶対ライブで見るぞ」と思ってもらうためにはどうするか。なおかつ修了生に楽しんでもらうにはどうするか。そういう視点でいろいろ企画しました。

MEMO

以下はSecHack365の2019年度成果発表会(2020年9月26日(土)オンライン開催)の終了直後に書いたメモです。

  • (1)これまでのSecHack365成果発表会 - 1/2

    2017年度(2018年3月24日開催@秋葉原)

    優秀修了生による発表、ポスター展示、修了証授与。ゲスト講演などは無し

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  • (1)これまでのSecHack365成果発表会 - 2/2

    2018年度(2019年3月8日開催@秋葉原)

    優秀修了生による発表、ポスター展示、修了証授与。トレーナー陣によるパネルディスカッション

    2/12
  • (2)課題意識 - 1/2

    その1:過去開催の分析

    初年度はお客さんをどう呼ぶか、制限的だったのでいろいろ仕掛けられなかった。秋葉原駅前の立地が良くデカい会場は借りているものの、内輪+αなのでセレモニー的な色合いが濃かった。2018年度(2年目)は集客ターゲットをオープンに振り、宣伝的な意味も強めたが、企画ネタを入れ込む時間的な枠は少なめだった。トレーナー陣でのパネルディスカッションは内輪で通じるものが多すぎてどうしてもにじみ出てしまうので、そもそも難題を設定してしまっていた感。モデレートをやや説明的にするなどの補完ができれば良かったけどね。発表とポスター展示、パネルとポスター展示の並列感を出すのもハンドリングを徹底しないと難しいが、目端の利く進行とそのフォローが不足していたのではないか。

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  • (2)課題意識 - 2/2

    その2:オンライン開催

    突如オフライン開催ができなくなり延期。区切りとしてイベントを開催したいとは思ったが、オフラインの可能性はわずかにありつつも現実的にはオンライン前提となる。過去2回のように物理的に集まることを前提にできない。となると修了証の授与はできなくなる(が、企画のための時間枠は増える)。ポスター展示も仮想的に行うしかなくなる(適したシステムは利用無料なるも上限50人のスパチャ(注)くらいか?)。 入場も離脱もワンクリックで可能なオンラインでは集客にはより一層のコンテンツ力が必要だが、どういうコンテンツを打ち出すべきか。ここが最大の課題。最大目的は何か。一層の「選択と集中」が必要。
    (注):現在のスパチャ(SpatialChat)は無料は4名までとなっている。

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  • (3)戦略と企画の思考 - 1/8

    SecHack365の最大のセールスポイントは修了生そのもの。そしてその成果。それガッツリ宣伝したい。しかしそもそもSecHack365がどんなものか知らない人にこれまで全く知られていないコンテンツを薦めるというのはとても難しい(笑)。これ良いですよ、と力説しても空回りになるだろう。

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  • (3)戦略と企画の思考 - 2/8

    その1:あの人のイチオシ成果物

    なので良くある間接的な宣伝、有名な第三者の評価による宣伝というのを考えてみた。それが「あの人のイチオシ成果物」。
    その割に前宣伝で「あの人」たちの名前を出さなかったけれど、アーカイブ化されることがわかっていたので後にじわじわ拡がる方が長生きするし、ゆっくりポスター等にもアクセスしてもらえると思うので、当日ビックリゲスト方式にした。当日ビックリ方式はもしあるなら来年以降に集客に生きてくる(そういうものだと伝われば)。 コメンテーターの方々には事前に「テキストメッセージ」「事前収録動画」「当日ライブ出演」のどれかで、とお願いした。とはいえ超多忙な方々ばかりなので「テキスト」が増えることは予想していた。テキストはラジオのはがき読むイメージで読み上げようと決めていたが、そのノリを内部でシェアしてなかったので前日当日にバタバタとラジオ局スタジオ風にしてもらったのは助かったけど、やるならそのあたり作り込みしたかったか(笑)。

    成果発表会ONLINE
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  • (3)戦略と企画の思考 - 3/8

    その1:あの人のイチオシ成果物

    ライブゲストは盛合さん(NICT 経営企画部・サイバーセキュリティ研究所)・井上さん(NICT サイバーセキュリティ研究所)に決めていた。このお二人は喋りも計算できるし、時間も大きくぶれないので。
    ミニマムお二人でOKだったけど、増えたら増えたで大物の次々登場感を出しながらやってもらう体でやれたと思う。
    修了生たちもトレーナー以外の著名人に評価してもらえて良かったんじゃないかな。

    成果発表会ONLINE
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  • (3)戦略と企画の思考 - 4/8

    その2:直撃インタビュー

    方法論を徹底できなかったのが心残り。事前動画に決めて案内文を内部レビュー的に出したけど、そのとき公開していればもっと動画を撮っていてくれたか。動画を1.25倍に加工して出す予定だったけど、ライブはライブで良かったとは思っている。ただ、ライブにして優秀修了生をイジるにはもうちょい尺が必要だったし、やはり若干高速にした動画と+ライブQAみたいな圧縮感を出したかった。キャラクターまで出せたらと思っていたんだけど、どこか優等生的になってしまったしなぁ。とはいえそういうのは仕立て側の問題なので反省すべきはあっしであり、修了生のみなさんはよく答えてくれたと思う。

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  • (3)戦略と企画の思考 - 5/8

    その3:コロナ禍のフルオンライン教育

    このセッションはとにかく鮮度が命だと思っていたので、実験的にいろんなトライをし続けている上平先生(専修大学 ネットワーク情報学部 教授)を呼ぶのが要だった。あと広い見聞でネタもいろいろ持ってる竹迫さん(高知工業高等専門学校 ソーシャルデザイン工学科 客員教授)、いろんなプログラムにプロデュース視点で絡みつつも現場で奮闘している猪俣先生(大阪大学 サイバーメディアセンター・情報セキュリティ本部 教授)、アグレッシブにグローバルな受講体験を積んでいる北原さん(株式会社ラック)、というメンツはなかなかのものだったと思う(笑)。

    パネルはメンツをどう揃えるかが大事で、進行ではポジショントーク的な部分はごく少なくして「議論」の密度を濃くすることができればどういう転び方をしてもおもしろくなる。事前ミーティングという名の楽屋トークでエネルギーを失わないことも大事。実際用意したリードはその通りにはいかないし(いく部分もあるけど)、今回も良い感じに脱線して盛り上がったのではないか。検討や分析がまだまだこの大オンライン時代初期の段階にとどまっている人たちをちょっとでも触発できたら成功だったと思う。のちの宣伝とかに活かして気になったらアーカイブ見てね、でOKだし。

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  • (3)戦略と企画の思考 - 6/8

    その4:ワークショップ

    成果物の発表をするのに最も有効なのはその成果物を使ってもらうことだと思うのでワークショップはぜひやりたかった。言語作るならその言語を使って特長を活かしたプログラミング講座やりたいし、ハードは組み立てたいし、システムは使わせたい。裏番組で進行をやっていたので実際のワークショップの状況は確認できていないけど、短時間で新しいものを提示するワークショップという形態はやっぱオフラインの高速なコミュニケーションがあればこそだな、とは思ってる。オンラインだと低速さ冗長さをサポートで埋めたりしなくちゃならないから手がかかるが、仕方無いので時間を冗長ベースで見積もるしかないか。

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  • (3)戦略と企画の思考 - 7/8

    その5:優秀修了生+修了生の発表

    事前撮影動画にすることで、見る側に優しいものにできたとは思う。弱めだけど見ることを強制できるオフラインと違って、オンラインの場合ライブでやるとそのセッションからの離脱、ひいてはイベント全体からの離脱を避けがたい。それならばライブコンテンツは集客力の強いものに限り、発表自体はいつでも見られる形にしておいた方が良いと考えた。
    そして事前作成だと作り込みもできる。ライブは一発勝負で、ライブ発表の機会をたくさん経ている修了生たちは経験を積んでは居るけど、未経験部分も多いオンライン形態でもあるし、ここは作り込み動画とした。実際動画を何度も撮り直したり、レビューを反映させたりで自分の発表を見直す機会にもなっただろうし、毎回でなくても良いけれども人生に数回くらいは動画で自分の発表を撮影して見直す、というのは気づきも多くいろいろためになると思う(笑)。
    で、どうせなら優秀修了生以外の方も意欲があれば動画作成して配信、という形にしてみた。優秀に選ばれる選ばれないで差をつけるかどうかは議論になったけど、優秀な方々は他でたくさん採り上げられるのでそれが優秀の特典ということで良いのでは、と考えた。

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  • (3)戦略と企画の思考 - 8/8

    その6:ポスター

    スパチャとかも話題に上ったが、上限があるうえ未知のオペレーションが必要で、かつ現状も新しいトライが多く手一杯な感じがあるので今回は見送った。上限50というのもあったし。
    Zoomの小部屋巡回が新バージョンから楽チンになったので、そちらの経験値が積み上がっていけば派生的にポスター展示会場みたいなものやブース的なものを企画するかもしれないけど、タイミング的には(あるとして)次回以降だろう。
    質問の仕組みを作ったので、そこで質問が来たらラッキーという形にした。ここの促しはもうちょい工夫したいところ。あの人のイチオシ、では逆張りで優秀作品以外に着目してくれた識者の方もいらっしゃったので、そのあたりをシステムを活用する形(=人手がかからずにできる形)で促しに繋げたいところ。

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イベントを終えてしばらくしてから振り返ると、その後のイベント体験(主催・参加)を経て経験値が上がりまだまだできる(た)なと思えます。まだまだこの点はオンラインはオフラインに敵わない、そういう部分を可能な限り潰していくつもりではありますが、さらに先、オフラインでイベントを開催できるようになったときにどうするか、というところにも思考は届き始めています。

次は3回目のイベントウィーク、中間発表というお題ですが、そこでもいろいろ策を練っているので、次回レポートではそのあたりの報告をしたいと思います。

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