SecHack365 2020 5th Event Week レポート

SecHack365 2020 / 5th Event Week2021.05.11

SecHack365-2020 5th event week

イベントウィーク(11月15日~12月13日)

いよいよ作品づくりの大詰め、最終発表に向けての動画作成に入ります。少し長いこのイベントウィークでは、以下の内容を意識してそれぞれがゴールを目指していきます。
作品づくり相談会では、横山トレーナー、猪俣トレーナー、今トレーナー、神薗トレーナーが参加して作品テーマについて相談の時間が設けられました。

  • 作品展示会(動画の作成)
  • 作品のレビュー・レビューを元にした作品の修正
  • 作品づくりの相談会
  • 自主的な「トレーニーを囲む会」の開催
BoF

イベントウィーク期間中の平日の夜を利用して、トレーナーによるBoFも開催されました。

佐藤トレーナー「特許と産業財産権のポイント」

イベントデイ(11月29日)

プログラム

01オリエンテーション

02展示レビュー

03アイデア講義

展示レビュー

久しぶりのイベント回。全トレーニーが集合し顔を合わせるのは約50日ぶりです。
今回も丸1日かけたイベント回で、10時半~17時までみんな全力投球で挑みました。

前回第3回イベントウィークで行った中間発表では、各人作品に対してたくさんのフィードバックをもらいました。その後、今日にいたるまでに、そのもらったたくさんのフィードバックを自分(たち)の作品に反映したり、作り直したり…。
今日は、そんな50日の成果について、改めて発表をし、更によりよい作品にする為の相談をしたり、レビューをもらったりといった内容を実施しました。

限られた時間の中で、少しでも多くの相談・レビューができるように、この日の1週間ほど前までに、各人(グループ)作品紹介の動画を作成共有し、事前にみんなが動画視聴をして臨むようにしました。トレーナー/トレーニーが混在する6つの小グループに分かれ、グループメンバーにレビューをもらったり相談をしたり、作品についてみんなで知恵をだしあってより深く作品について考える機会になりました。

展示会(ブレイクアウトルーム)での発表の様子

レビューや相談の内容としては、法律や技術に関する相談もあれば、協力要請の相談もあったり、トレーナーやトレーニーから鋭い質問や指摘を受けたり・・・。以前と比較すると、グループ内でのディスカッションの内容がより具体的かつ濃厚になってきました。 レビューの中には、元々のモノ作りの最初に立ち返って考えさせられるものもあり、「振り出しに戻ってしまうのか?・・・」とみているこちらが焦りを感じてしまうケースもありましたが、トレーニーにとっては、どのようなことを実現したかったのかについて立ち返る良い機会になった様子でした。

今回トレーニーたちの大きな変化もみられました。レビューを受ける側のトレーニーが、どんなに鋭い指摘や質問を受けても、動じることが減り、確信や自信をもって明確に回答をしているように見えたことです。それは、たくさんたくさん考え抜いて今の作品があるからこそだと思いますし、トレーニーのまた一歩成長した姿を間近でみれたことは喜ばしいことだと思いました。。

今日のイベントデイを終え、作品の完成形に向けての方向性が見え安堵したトレーニー、まだまだ渋い顔のトレーニー、絶賛を受けて嬉しくなったトレーニー、いろいろなインプットをもらって課題が山積みになったトレーニー、状況は様々ですが、まだまだ続くSecHack365。これからが最後の追い込み期間です。

今がどんな状態であれ、残すは約2か月。私たちは、どのトレーニーも絶対やりきれると信じています。
これから作品の完成への最終段階に入るといこともあり、残念ながら本レポートの中では作品の中身について触れることができません。
みなさまへお披露目できるその日まで約3か月。3月5日の成果発表会を心待ちにしていただけると嬉しいです。

アイデア講義

久保田トレーナーによる、恒例の「くぼたつ道場 アイデア発想法」の講義では、マインドマップが大事、見える化すること、絵にしてみることなど、独特の発想法を紹介。日本のAIと海外のAIの違いなど興味深いものが多く、指名されて質問する立場となったトレーニーも、少し恥ずかしがりながらも楽しんでいた様子でした。

チャット

イベントデイ(12月13日)

プログラム

01ゲスト講演 株式会社レッドジャーニー市谷聡啓(いちたに としひろ)氏

02ゲスト講演 LINE株式会社 セキュリティ室愛甲健二(あいこう けんじ)氏

03アイデア講義

12月13日に5回目のイベントウィークのイベントデイが開催されました。前回のようなアウトプット(発表)がメインの内容とは異なり,インプット(講演)がメインの内容です。

市谷 聡啓(いちたに としひろ)氏 株式会社レッドジャーニー代表

2000年のITバブルでシステムエンジニアになり、プログラミングもコードも書いたことがないのにプログラマーになることができた、というキャリアのスタート地点の話から、「つくるのは楽しい!なぜなら自分の思い通りに動くから。」というもの作りに関わり始めたころの気持ち、「自分の仕事を誰かが買えてくれるのを待つほど人生は長くない。20年かけて検証済み!自分たちで変えるしかない。」とご自身がたどり着いたアジャイルについてご講演いただきました。チーム開発のコツなどは,5人ほどで開発に取り組んでいる,表現駆動コースのトレーニーにとって参考になりそうです。 オンラインではありますが、淡々と、そして熱く語っていただいたその姿は、トレーニーにも大きな刺激になったと思います。

※市谷さんの講演についてのTweetはこちら
https://twitter.com/papanda/status/1337996008966377473

愛甲 健二(あいこう けんじ)氏 LINE株式会社 セキュリティ室

愛甲氏からは、セキュリティ業界におけるエンジニアの仕事の話、まだCTFという言葉さえなかった学生時代にホームページを利用してセキュリティをひとりで勉強し大学時代に本を出すまでになったこと、卒業後就職したセキュリティ企業で初めて業務としてセキュリティかかわった話など、まさに今のトレーニーともシンクロするような内容はとても興味深く、特に「自分はその時にやりたいと思った時にやりたいことができる会社にうまく転職できた。転職するうえで意識していることは、ぜったいに好きな事を仕事にできることが1番。」という言葉は何よりも心強い言葉に聞こえたかもしれません。

講演の終わりにはトレーニーからの質問を受け付ける時間がありましたが、二人のプロフェッショナルに直接質問できる機会は、ステキなクリスマスプレゼントになったのではないでしょうか。

トレーニーの感想

  • 普段、取り組んでいることの背景を知っている人たちばかりとゼミをしているので、全く背景を知らない人たちにどのように説明するのかを理解するいい機会だった。
  • 私が知らなかった視点からのレビューや、見逃していたことに関してのレビューをいただくことができ、かなり参考になった。特に、文字でのレビューより会話でのレビューのほうが考えやすいと感じているため、その意味でも有意義なものだったと思う。
  • エンジニアとして働くことやそれに対する姿勢に関してをお聞きして参考になる点が多々ありました。そして、昨日を超えるようにするという考え方は自分の考え方に取り入れることにしました。
  • アウトプットがメインのイベントデイが続いていたため、インプットのみのイベントデイで比較的緊張せず参加することができた。
  • 実際にセキュリティエンジニアで働いている方にどういう視点で仕事をするのか学べてよかった。あと、アジャイル開発についての話を市谷さんから伺えて感動した。
  • 講演がとても刺激になり、半日でたくさんの新しい情報と見方、考え方に触れることができて非常に楽しかった。

アシスタントの感想

麻生航平
  • 麻生 航平
  • 2019年度修了生
  • 担当コース:学習駆動コース

今回は、学習駆動コースのアシスタントという立場から、コースワークの様子を振り返ってみようと思います。
坂井ゼミと砂場開発ゼミのコースワークでは、作品をさらに有効なものにするアイデアを出すために、作品の「特徴」をリストアップしました。例えば、「オープンソースである」「フルスクラッチで開発している」などです。それらの特徴から、「誰にでも作れる」「理解度が高まるので本を執筆できる」などの何らかの有利な点を、参加者みんなで探し合いました。こうした有効性を説明できるようになれば、様々な理解や助けが得られやすくなり、もっと作品を作りやすくなる、というのがこのコースワークの意図です。
個人的には、作品を発表するときのアピールポイントとしても、かなり役に立つと思っています!また、こうした特徴は、オフラインの展示で、自分の作品をいろんな人に説明して、意見をいただくときに発見することが多いと感じています。今回のコースワークでは、その機会をオンラインで実現できていたのではないでしょうか。

小松聖矢
  • 小松 聖矢
  • 2018年度修了生
  • 担当コース:研究駆動コース

11月29日に5回目のイベントウィークのイベントデイが開催されました。今回は中間発表でのフィードバックを反映させた「作品展示会」が行われています。ここで,前回と今回の発表形式の違いをまとめてみました。

イベント 10/11 中間発表 11/29 作品展示&レビュー
発表の趣旨 アイデア紹介・意見をもらう 作品のでデモ・詳細について議論
発表形式 事前収録したビデオの再生 事前収録したビデオの再生
発表時間 5分 10分
質疑応答形式 チャットアプリに書き込み Zoom上でリアルタイム
質疑応答時間 0分(無し) 15分
聴講者 全員 事前に視聴したトレーナー・アシスタント数名+トレーニー数名

今回の「作品展示会」は15分と長い議論時間が用意されていることが分かります。今回のイベントデイでは,トレーナー,アシスタントが事前提出されたビデオを視聴し,割り当てられた15分の間で,疑問に思ったこと,アドバイスを伝え議論を進めていきました。また,今回の割り当て,トレーナー・アシスタントは「担当のコース・ゼミ以外」の担当となっています。そのため,トレーニーは今までとは違った視点のアドバイスを得られたのではないでしょうか。
年明けの最終発表会まで2か月程度となりましたが,課題(クリスマスプレゼント)を進めつつ,作品作りに打ち込んでいきましょう!

トレーナーからのメッセージ

今 佑輔
  • 神薗 雅紀
みなさん、こんにちは!
研究駆動コース トレーナーの神薗です。

コロナ禍の中で始まった今年度のSecHack365ですが、はやいもので集大成となる「最終発表会」に向け、少しずつクロージングの段階に入ってきました。
今年度は(今のところ)全てオンラインでの開催となり、一年間という長期ハッカソンを効果的に実現するために「イベントデイ/イベントウィーク」というやり方を取り入れました。このやり方がようやく馴染んできて、良い意味でどこか当たり前のような感覚になってきたように思われます。

さて、今回のイベントデイではトレーニーが今まさに取り組んでいる「作品」を紹介して、コメントやレビューを貰い、さらに人の作品から学ぶとうのが目標でした。とにかく楽しそうに紹介している人、自慢したい人、まだまだ悩みながら進めている人、ゴールを模索している人、本当に千差万別でした。ただ、コメントをもらった際に、どのトレーニーも本当に嬉しそうだったのが印象的でした。これこそ、イノベーターの卵だなと感じる瞬間でした! また、そういった嬉しさを経験できたこともあり、トレーニー同士の積極的なコメントやフォローなどがみられました。コメントやフォロー、質問される楽しさや嬉しさ、逆にコメントや質問する楽しさや嬉しさなど、つまりは共感できる喜び、新しい発見ができる喜びなどを、トレーニー同士で共有されているようでした。もっともっと話したかったのではないかと思われます。

今回の「作品」の紹介を通じて得られたインプットを踏まえ、今後は各自、各チームはマイルストーンを立て、クロージングへの準備を進めていきます。クロージングに向けても、予定通りという人もいれば、方向修正が必要だったり、少し広げすぎた風呂敷をたたまなきゃという人もいたり、やはりこちらも千差万別です。これからが一番の山場ですね!

この一年間という長期間で、かつ今年は全てオンラインハッカソンという異例ずくめのSecHack365ですが、きっとこの経験はトレーニーはもちろん、トレーナー、運営側全員の今後の糧になる貴重な経験です。この経験をWith/Afterコロナ時代の今後に活かしていきたいと思います。

最後に、学業や仕事と長期ハッカソンの両立は大変だと思われますが、トレーニーの皆さん、残りのSecHack365を是非楽しんで下さい!そして、その成果を「最終発表会」でかっこよくお披露目しましょう!みなさん、期待しててください!!!

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