SecHack365 2020 3rd Event Week レポート

SecHack365 2020 / 3rd Event Week2020.11.25

SecHack365-2020 3rd event week

イベントデイ1日目(10月11日)

プログラム

01オリエンテーション

02テーマ共有会

03BoF(話題を囲む会)1回目・2回目

04習慣化

7月から始まった2020年度のSecHack365。早くも開始4ヵ月が経ち、中間発表の時期がやってきました。
この時期はハロウィーンの仮装をしながら発表、というのがいつものSecHack365の風物詩となっていましたが、オンラインのため仮装はそれぞれモニターを通して楽しみました。

ハロウィン仕様

さて、今回は10時30分~17時30分までの長丁場。この日に備えて寝る間も惜しんで自宅でモクモクと作品作りに励んだトレーニーが多かったことと思います。
今回のイベントデイは、SecHack365開始から今までに行ってきた活動や作品作りについて、全トレーニーがトレーナーや他のトレーニーに対して、現時点での自分(たち)の作品のテーマについて中間報告として発表をする回となります。

中間発表の目的は、作品をよりよくするために自分の活動内容を伝えて助言や指導を得たり、仲間を見つけることにあります。
よい意見はもちろんのこと、時には厳しい意見もありますが、これらのフィードバックはすべて各トレーニーにとって気付きや学びを得る絶好の機会となり、今後の作品作りに影響を与える重要な情報となります。

その発表の方法についてですが、オンライン開催のため昨年度までとは違った方法になりました。
トレーニーにはこの日のために9月の終わりに課題が課せられ、それぞれが中間発表動画の準備・作成をし、事前提出したものをオンラインで視聴するという形です。昨年度までは2日間かけて発表していたものを、オンラインでは1日で全員が発表するという時間の制約があるため、5分または6分15秒までの動画の場合は1.25倍速で再生、という方法です。発表と同時にチャットツールでのフィードバックも行います。

発表は最初にコースマスターからの紹介のあと、コースごとに行いました。表現コースのグループ発表3チームと31人の個人発表の合計34タイトルの発表です。発表動画は、アニメーションを巧みに使用していたり、自らロケを行い動画を制作しているようなものもあるなど非常に手の込んだ動画を作成しているトレーニーもいて、作品だけでなく、動画自体も個性あふれた内容になっています。

以前は大勢の目の前で資料やデモを用いて発表する形だったため、緊張が伝わってくる場面もありましたが、動画発表という特性上、当日発表する際のドキドキは少なかったかもしれません。でもそのぶん、自分が作成した動画を自分も観ることになるため、客観的視点で自分の作品を別の視点で見ることができるので、緊張を伴う発表とはまた違う経験を積むことができたことと思います。これは事前に作成した動画による発表ならではの利点でもあります。

作品の内容も前回のイベントデイからはより具体化されていて、アイデア・作品について完成形が目に浮かぶものも増えてきました。

チャットでは一つ一つの作品に対し、数多くのコメントが集まり、足りなかった視点、あたらしい視点など多くの気づきがありました。この日にもらったフィードバックが今後更に作品に活かされるとすれば、4ヶ月先の最終発表はどれくらいワクワクさせてもらえるのだろうかととても楽しみです。

チャット

中間発表がおわり、ほっと肩をなで下ろしたトレーニー、焦りを感じたトレーニー、たくさんのフィードバックをもらってヤル気に満ちたトレーニーなど感じ方は人それぞれですが、SecHack365はこれでまだ半分。重要なのはここから始まる後半戦。この後半戦をどう過ごすかがとても大切になってきます。

そこで、この回の最後に先輩修了生でもある、研究駆動コースアシスタントの小松さん(研究駆動 2018年度)が「SecHack365の過ごし方(後半)」と題して自分の体験談を発表してくれました。
自分が過ごしたSecHack365の一年間について、どの時期から手を動かし始め、どの時期に作品作りに焦りだしたのか、時系列にその時の気持ちや出来事について現役トレーニーと等身大で話をしてくれました。
中間発表の時点でもまだアイデアが固まっていなかったこと、9月からやっと手を動かし始めたこと、同期メンバーと共同で開発を始めた話、作品についてやっと内容が固まった(技術の詳細が決まった)のが12月だったということ。いまからでも十分間に合うことを教えてくれました。

また後半戦のアドバイスとして
「手戻りの時間も少なくなってくるので、悩んだりつまずいたらまずはトレーナーやトレーニーに相談!」
「細かな方針立てをすることで先が見えてくる」
といったことも伝えてくれました。

この中間発表の時期に焦りや不安を感じているトレーニーにとってこの等身大の話は、これからの後半戦を戦い抜く勇気や元気を分け与えてもらえたのではないかと思います。修了生もかつては不安や焦りと戦っていた、今のトレーニーと同じだったのですから。

トレーニーの感想※イベントウィーク&デイ後のアンケートから抜粋

  • イベントデイの時はハロウィンが近いということをすっかり忘れていたのですが、仮装や音楽でハロウィン感が楽しめました。
  • 他のトレーニーがどのようなことを課題に思っていて、何を作ろうとしているのか把握できて良かった。セキュリティや低レイヤに関する知見があまり無いので、その辺りの技術に関する関心を広げることができた。
  • 他の人たちの中間発表を聞いてコメントをするのも,自分たちのそれに対してフィードバックをもらうのもとても楽しかったです。楽しめなかったことを挙げるとすれば,自分の体力が足りず,終盤にややバテてしまったこと,他のことで多忙でイベントウィーク中の夕方のイベントに参加できなかったことです。
  • 他の方の動画に対してリアルタイムにコメントしたり、質問したりできるのがよかった。1.25倍にできるのも動画を流していることのメリットだと思った。
  • 自分の成果や考えを人前に出すことは正直苦手で中間発表も嫌だなと思っていたのですが、発表を通してコメントをもらうことによって、自分の見えてなかったことが見えてきたので有意義だったと思いました。
  • トレーニーの方々のレベルの高いプレゼンを聞くことができて、とても刺激になった。あまりまだ進捗が出ていない私にとっては、自分を見つめなおす機会となり、とても良い時間だった。
  • 正直自分が作っているものが、周りからどのように見えるのか気になっていたので、フィードバックがもらえて安心した。ビデオ発表なので、自分の番が来る前にも緊張せずに視聴できたのは良かった。自分の技術力不足で、コメントする事ができなかった人がいたのは、本当に情けないと感じたが、まだまだ精進しないといけないなというモチベーションにもなったので、その点においては有意義であった。

アシスタントの感想

麻生航平
  • 麻生 航平
  • 2019年度修了生
  • 担当コース:学習駆動コース
トレーニーのみなさん中間発表お疲れ様でした!

今年は、事前に用意した発表用の動画が放送されるというスタイルでしたね。自分の発表中は恥ずかしいですが、チャットでみんなからのコメントを眺めるのは少しワクワクしたのではないでしょうか?当日は緊張することがないため、他のトレーニーの発表を聞くことに集中できたと思います。その分準備は大変だったかと思いますが、おかげさまで充実した中間発表となりました!
また、10月ということで、ハロウィン用のバーチャル背景が配布され、季節感のあふれるイベントデイでした。なんと、事務局の浅生さんや猪俣先生は仮装姿で登場!負けじとお昼休みに100円ショップで変装グッズを買い、カボチャ姿で午後のイベントに参加していました。そうしたら、アシスタントの西尾くんがミイラ姿になり、さらには仮装してくれるトレーニーまで現れました!いろいろな意味で思い出に残ったイベントウィークでした。

小松聖矢
  • 小松 聖矢
  • 2018年度修了生
  • 担当コース:研究駆動コース
10月11日に行われたイベントデイに参加しました。

今回のイベントデイは,SecHack365が始まってから現在までの開発や調査について,中間発表として事前にビデオに収録し,全員でその発表を聴く形をとりました。
私の担当である研究駆動コースはコースワークや輪講で何回か発表も聴いていたのですが,実を言うと,それ以外のコースのプロジェクトに関してはあまり知らなかったこともあり,技術力の高さ,アイデアの斬新さに驚いたり,また,様々なスタイルの発表を聴くことができ,とても楽しい時間を過ごすことができました。
中間発表も終了し,1年間のSecHack365も折り返し地点です。私がトレーニーの時,この頃はまだまだアイデアも固まりきっておらず,実装も進まない焦燥感にかられていた時期だったことを思い出しました。プロジェクトを進めるうえで困ったことなどがあれば,今まで以上にトレーナー(もちろんアシスタントも)に相談して,アイデアを煮詰めていってもらえれば,と思います。

SecHack365スタッフの感想

金濱 信裕
  • 金濱 信裕(カールおじさん)
SecHack365事務局(運営)です。

運営では毎回テーマに沿ってイベントの企画を行っていますが、今回のイベントウィークのテーマはトレーニーの皆さんの活動について「中間発表」をして頂く、という位置付けでイベントを企画しました。
ちなみに昨年度までは、この中間発表は8月の福岡回で実施していましたが、今年度は開始が3か月遅れたため、このタイミング(10月)での開催となりました。

ホント、”目に見えない脅威”ってマルウェアもコロナも厄介ですね!

と、ここで運営として、開催時期の遅れについてはやむを得なかったのですが、最も大きな問題となったのが、「オンラインでの発表方法はどうあるべきか」という点でした。
従来、この中間発表では、トレーニーの取り組んでいるテーマや作品について、全トレーニーが他のトレーニーや全トレーナーに対して、オフライン開催ということで、その場で「プレゼン」という形でリアルタイムでの発表を実施していました。
が、今年度は「オンライン開催」ということで、まず最初に“昨年度までのやり方をそのままオンラインに適用するのか?”というカベにぶち当たりました...。
まあ、普通に考えると、これまでのやり方をそのままオンライン化する、という手堅い(安直な!?)手法を運営側としては、選択しがちなのですが、そこはSecHack365、転んでもタダでは起きません...(笑)
せっかく「オンライン」で実施しているのだから、オンラインでしかできない発表形態があるのではないか...!?
と、ここから運営側のハックが始まりました...。(笑)

喧々諤々、いろいろなアイディアや意見を出し合い、その結果、生まれたのが「動画(1倍速 or 1.25倍速再生)による中間発表」でした。
この形態をとることにより、発表者側のネットワークトラブルといった影響を受けることが無くなるだけでなく、発表者自身もみなさんと一緒に発表動画を見ることができるので、その場でチャットによる質問にリアルタイムで答えられたり、発表動画を1.25倍速で再生することにより、より濃度の高い(実再生時間よりも長い)発表を行うことができる、という、オフラインのリアルタイム発表では絶対になし得ない、まさにオンラインでしかできないことを実現することができました。

この様にSecHack365ではトレーニーやトレーナーだけでなく、運営側も常にハックを心がけ、各イベントがより良い、そしてより新しい形で実施できるように日々精進をしているのでありました...(特に今年のオンライン開催では...(笑))

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