SecHack365 2019 第1章 レポート
SecHack365 2019 第1章 神奈川回2019.6.20
みなさんこんにちは、NICT鎌田です。昨年度に引き続き、SecHack365の第3期生の1年を楽しくつづりたいと思います。よろしくお願いします! この最初の神奈川回の目的は、みんなとの初めての顔合わせの他に、これからのSecHack365での活動に向けてのキックオフが軸となっています。そしてアイデアソンでウォームアップしつつ、各コースでの活動もスタートするといった、1年の中でも重要な位置付けとなっています。
今年から2つのコースが新設されました(研究駆動コースと学習駆動コース)。各コースには、コースマスターというトレーナーがいます。表現駆動コースは佐藤さん、開発駆動コースは川合さん、思索駆動コースは柏崎さん、研究駆動コースは猪俣さん、学習駆動コースは
坂井さんです。そしてコースマスターをサポートするトレーナーがいます。衛藤さん、笠間さん、安田さん、花田さん、加藤さん、井上さん、神薗さん、今さん、仲山さん、くぼたつさん、そして服部さん。またアドバイザーとして、今岡さん。このほかナショトレのセンター長である園田さん。SecHack365実行委員長の小泉さん。あと忘れてはならないのが、SecHack365事業統括の横山さん。
みなさんセキュリティはもちろんのこと、それ以外でも何らかの専門家で、かつ「先生」という肩書がつく方ばかりなのですが、覚えやすいように一律「さん」づけでご紹介してみました。受講生となる「トレーニー」は、「トレーナー」を全員覚えられるでしょうか。
また他にもお手伝いいただいてる先生方もおり、いくつかの集合回でゲストをお招きする講演などが予定されています。たくさんの方々に支えられているSecHack365なんですね。
神奈川にSecHack365、3期生が集結!大人もドキドキ!
3期生となる2019年度は300名近くの応募があり、選考を勝ち抜いた46名が集まりました。(内訳:社会人3名、大学院生11名、大学生12名、専門学校生5名、高専生7名、高校生8名)今年は小学生、中学生の参加はありません。それでもほとんどが学生で、普段の学校生活とは違うのでワクワクドキドキ。社会人の大人だってドキドキ。
緊張した面持ちでスタートを待っています。カタカタカタ…自前で用意したノートPCの他に使い慣れたキーボードを持ってきている人もちらほら。会場に着いてもチャットツールを活用してオンラインでコミュニケーションをとっている人も。
そしてゆるやかにオリエンテーションが始まり、SecHack365の事業を運営しているNICTナショナルサイバートレーニングセンターの園田センター長と水間副センター長から歓迎の挨拶がありました。
衛藤室長からNICTのご紹介も。そもそもNICTってどんな研究しているのでしょう。NICTは日本の時刻を刻む日本標準時のほかにもサイバーセキュリティや脳情報通信融合、光通信などさまざまな研究がされています。SecHack365が始まった経緯も少し紹介。セキュリティ人材育成が必要とされている社会状況、イノベーター創出のためにトレーニーに期待していることのさわりなどをお話していただきました。
SecHack365の目標は一体なんだろう?46名の宝たち
「46名は宝だと思っている」と横山トレーナー。
トレーニーへSecHack365事業の説明がありました。トレーニーが集まった者同士、刺激しあってほしいと激励がありました。今年は3つあったコースが5つになりました。コースが増えたということは、トレーニーみんながやりたいことの幅を広げられるということ。みんなのモノづくりがしやすい環境を整えるのがこのSecHack365の事業で一番大切なところ。トレーナーである大人たちをフルで活用して、作ったものを見せて、そしてフィードバックをもらう。そのことを繰り返してほしいと、訴えていました。合格したからにはその権利を活用しないともったいないですからね。2月の発表まで時間はあっという間です。そしてその前の12月には、動く形や魅せる形にして人に見せないといけません。それを説明するポスター制作もあります。どうすれば人に伝わるか、なんども作り直して良い形にしていきます。頑張り過ぎず、一つずつやりましょうとのことでした。
そして事業統括である横山さんが作られたSecHack365憲章が掲げられました。
「作品づくりに打ち込もう。
他人の作品づくりを応援しよう。
周りの人や支援に感謝しよう。
コミュニケーションを大事にしよう。」
あたりまえの事のようだけど、意識し続けることは難しい事。
そして、みんなで良い結果を生み出すために頑張りましょう、「エイ・エイ・オー!」「オモシロイネー」と最後をくくりました。
こわそうな大人たち?「トレーナーを囲む会」で大人を囲んでみた!
1年アドバイスをもらうトレーナー、アドバイザーたち。どの人にどんな質問をすれば自分たちのやりたいこと、モノづくりへの成功へ近づけるのでしょうか。専門性やバックグラウンド、トレーナーの性格を知ることはとても大事。
トレーニーたちはとても広い会場に移動。開放感のある中でトレーナーたちの人となりを聞き、1年のモノづくりに生かすためのヒントを引き出していました。ただ、ちょっと長かったのかトレーニーとトレーナーは少し疲れた顔をしていました。しかし初めて同士でずっと緊張しますし、若さのエネルギーがぶつかり合うのだから当然なのかもしれません。
2日目はアイデアソン!面白いのが出てきたカナ?
あらかじめ割り振られているチームごとに、「ぼくたちならこういうアイデアを形にする」ということで、アイデアのブレストをします。たくさんキーワードを出して、削り、自分たちが納得するテーマを決め、それを発表の形にまで落とし込みます。大きな紙にポストイットでアイデアを出していく姿のテーブルもあれば、一切紙を使わずにオンライン上で形にまとめたグループもいました。こんなアイデアテーマが出ました。中身についてはご紹介できませんが、もしかしたら来年3月の成果発表会まで残っているテーマがあるかもしれませんね。
- 盗撮と肖像権の侵害
- 意図しない ユーザーの個人情報の集積
- パスワード認証
- リスト攻撃に対する対策
- 古い機器の生体認証
- Free Wi-Fi ってやばくね?
- QRコードの信頼性
- 個人情報全般の保存方法
- 知識不足による脅威
- レガシーシステムの問題点
SecHack365とマンダラート「1年の計は神奈川にあり~夢の実現のために~」
佳山さんから習慣化とマンダラートの紹介がありました。参加するトレーニーたちのコアとなる「コレがやりたい!」「コレをつくりたい!」「コレを解決したい!」「こうなりたい」を中心に置いて、それを実現するためにやるべきこと「小目標」を書き出していきます。実際に行動に移せたこと、一つずつを達成したら色塗りをしていきます。それを集合回で毎回確認をしていきます。
1年を通じてたくさん色塗りができれば、コアの夢実現に近づいたことになります。モノづくりの過程で、自身の大事にしていること、軸となることはとても大事です。たくさんの人のアドバイスを聞くと、あの機能、この機能と付加したい欲がでてきます。そうすると期日となる12月、2月のタイミングには間に合わなくなってしまいます。気持ちがブレそうになった時こそ、マンダラートを活用して、「本当にやりたいこと」の気持ちを大事にしてモノづくりを形にしていきます。
3日目はコースワークでカッチリキックオフ!
最終日はコースワークで始まり、最後は集合写真を撮ります。
コースワークでは、テーブルで輪になりモニタ画面を見ながら静かに進行する研究駆動コース。開発駆動コースはパソコンにひたすら向き合っている姿が。学習駆動コースは自己紹介LTの後、さらにグループが分かれます。コンテンツゼミは園田さん、フィジカルゼミは今岡さん。坂井トレーナーはコードレビューをしています。鬼畜の思索小屋という名をつけた思索駆動コースでは、パソコンも机もないところに輪をつくって、鬼のような(!?)柏崎先生とガチの対面ワーク。表現駆動コースではすでに出された課題に対しトレーニーがさっそくパワポを制作し、みんなの前でプレゼンの初披露をしていました。どこのコースもコースの特色を出しながら、カッチリと目標に向かってキックオフをしていました。
長いようで短かった3日間。365日なので集合回だけがすべてではありません。しかし、生身の人と人がオフラインで交流する事で必ずエネルギーをもらうことはできると思います。みんなとてもうれしそうで楽しそうでした。わたしたちもまた1年が楽しみです!