SecHack365 : REPORT

SecHack365 2018 第1章 神奈川回2018.06.07

みなさんはじめまして、NICT鎌田です。私はSecHack365の広報を担当しています。5月18日(金)から5月20日(日)の3日間、全国各地から2018年度のSecHack365トレーニーが神奈川に初集結しました。その内容をお届けします。

集まったのは12才の中学生から23才の大学院生、社会人まで。北は北海道から南は沖縄まで、総勢50名の若者が1年間、365日を通してセキュリティ技術を磨き、モノづくりに励みます。集まった当初はみんなドキドキ顔。皆さん緊張しています。

初日は倫理のお話

開会の挨拶があり、井田副センター長からNICTのナショナルサイバートレーニングセンターの事業説明がありました。SecHack365のトレーニーとして選ばれた皆さんのメリット、NICTが提供するNONSTOPによる遠隔開発環境での開発やデータセット分析が可能なことや、トレーニーの皆さんの住む未来が、豊かで安心であることへの期待などのお話がありました。

NICTナショナルサイバートレーニングセンターの園田センター長からは、セキュリティ技術を学ぶ上で大事な”倫理”のお話がありました。様々な発明がどうやって生まれたのか。アレクサンダ・グラハム・ベルのお話から始まり、発明とは何か。世の中に良い影響をもたらすものが良い発明。その反面の悪い発明とは何か。兵器、コンピューターウィルス。技術はただの道具であり、この道具を使い誤ると、道を踏み外してしまう。世の中のルールを知らないと、知らないが故にルールに反してしまう。法律に定められる悪いこととは何か。例えば、不正アクセス禁止法。ウィルス作成罪、特許侵害。この中でも、例え動機が正義であったとしても、犯罪者として逮捕されてしまう。この世の中のルールを知り、モラルを持つことは自己防衛としても大切で、トラブルで人生を無駄にしないようにしましょう、という内容でした。
この他にも、トレーナーの横山さんから明るいSecHack365の過ごし方のお話、佳山さんからはセキュリティイノベーターのお話や、アイデアを細分化してやるべきことをあぶり出すためのマンダラートの書き方などの説明がありました。これを使って1年を通してどこまでできているかなど自分の成長を見ていきましょう、というものでした。
トレーナー紹介が終わった後は、交流会。すこし和んだところでゲームがスタートしました。難易度の高いゲームでしたが、みんなが積極的にトレーナーに話しかけるなどの姿は初日とは思えず、さらに緊張がほぐれ、トレーニー同士の交流も深まり、とても盛り上がりました。

アイデア出しとコースワークと習慣化

2日目の午前はアイデア出しワークがスタート。アイデアを大きな紙に描き、トレーニー同士で見せ合います。説明能力を高め、相手の目を見る、伝わる言葉を使う大切さを知り、オンラインでは得られない体験をしました。トレーニーの中には既にオンラインで出していたアイデアを形にして持ってきた人もいました。あるトレーニーはCanSatという模擬人工衛星を用いた競技のためのミニロボットで、実際にモノが動くところをみんなに披露していました。

午後はいよいよコースワーク。開発駆動、表現駆動、思索駆動、3つのコースに分かれます。
開発駆動はとにかくコードが書きたい!という人たちが集まったコース。自己紹介を終えた後はコードを書いて書いて書きまくれ!といったノリでみんな黙々とコードを書いています。言語やOSを作りたいという低レイヤーに関心のある人や、WEBのフレームワークに関心がある人など、既に技術的知識を持ってコードを書ける人が多いです。
表現駆動コースは一番の大所帯。20人ぐらいがさまざまな形で自由に何かを表現することを目標にモノづくりをします。自分たちがやりたいことを発表して仲間やトレーナーから質問やコメントをもらっていました。どんなアイデアが出てくるのか楽しみです。
思索駆動コースは哲学の匂いがプンプン。例えば、SNS社会やインターネットのルールなどに疑問を持つ人や、誰かの不幸や地方の課題を解決したい人など。ここには、思索し、仲間と対話することで繰り返し考え、自分の本当に作りたいモノ、そのモノづくりの精度を上げていこうとしている人たちが集まります。

3日目は交流も深まり、自分たちのやりたいことややるべきことがどんどん見えてきました。表現駆動コースは前夜、NightChallengeという名の宿題があり、出された課題から一人一つ選び、グループで解決した内容を発表しました。課題はFizzBuzz問題、乱数分布などがあり、その結果の中ではHaskellやJavaScriptで俳句を自動生成するなど、面白いものばかりでした。

最後に、園田センター長から再び習慣化のお話がありました。これから1年のSecHack365での活動を持続するため、小さなタスクの習慣化を呼びかけました。毎日PCに向かう。毎日SecHack365のコミュニケーションツールにアクセスする。これだけでいい。朝弱い人は朝弱くていい。毎晩、朝起きる時間を3回唱える。小さな意識づけが、大きな変化に繋がる、自分への働きかけが大切、というお話でした。

最後にみんなで集合写真撮影。みんなとてもいい笑顔。みんな、SecHack365に応募してくれてありがとう、1年間一緒に頑張りましょう!