実施内容と参加メリット

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SecHack365 では、25 歳以下の学生や若手社会人から公募選抜された 40 名程度の受講生に対し、一年を通してセキュリティ技術の研究開発を指導することで、セキュリティイノベーターとなる人材を育成します。

一年にわたる長期ハッカソンである本プログラムは、計 7 回の集合イベントと遠隔での研究・開発実習によって構成されています。集合イベントでは、発表や議論を中心に、開発作業、ハンズオン講座、全国の一流研究者・技術者等との交流、先端的な科学技術企業への訪問等、研究・開発の推進に役立つ、さまざまな取り組みを行います。

また、遠隔での研究・開発実習では、遠隔開発環境 (NONSTOP) が受講生に提供されます。このNONSTOPには、NICT が長年続けてきた大規模なサイバー攻撃観測網により収集した膨大な量の攻撃データ等がデータベース化されています。受講生はこの NONSTOP にアクセスし、一年を通じて、いつでもどこからでも安全な環境下で、豊富なマルウェア検体等を使用しつつ開発ができます。

そして、これら集合イベントでの研究・開発等や遠隔研究開発実習へは、モノづくりに関するアプローチが異なる複数のコース (※後述のH30年度コース一覧参照) に分かれて参加することができることから、受講者は、自分の志望や特性に合わせて研究・開発等を進めることができます。また、受講生は、一年にわたる仲間との交流のなかでよい刺激を受け合い、自らが設定した研究・開発テーマに応じ、仲間と一緒に、あるいは単独でハッカソンに取り組むことができます。

なお、成績優秀な受講生については、プログラムの修了後も、NICT として、海外のハッカソンイベント・大学短期講座への国費派遣、国内研究会等における研究発表支援、NICTインターンとしての受け入れと研究開発指導、起業支援ないし企業関係者との交流支援といった、受講生の志望に沿った形での継続的なサポートを行っていく予定です。

H30 年度コース

SecHack365 では、受講生のみなさんが、そのアイデアやテーマに関するアウトプットを他の受講生やトレーナー等に見せ、フィードバックを得て、議論しながら、自分がつくりたいモノやそのアイデアを一年をかけて磨き上げていきます。モノづくりへのアプローチ・開発等の進め方は、個々人で異なるので、SecHack365 では、下記のとおり、モノづくりに関するアプローチが異なる3つのコースを設けていますので、受講生のみなさんには、自分の特性に合ったコースの進め方に沿って、作る→見せるを 1 年間で何度も繰り返しながら、成果としての作品を作り上げ、発表してもらいます。

■表現駆動コース
まず最初に、「興味があるもの」や「作りたいもの」を発表や議論を通じて表現し、練りあげながら進めるコースです。表現したものに対して、いろいろな人からのフィードバックを集めて、作品として仕上げていきます。進捗や課題等も定期的に発表、議論をして、作品作りを進めてもらいます。

■思索駆動コース
身の回りにある、「ちょっと気になるささいな問題」にまなざしを向けるところから始め、その問題の解決をじっくり考えながら進めるコースです。思索と対話の繰り返しを通して、「問題の解決を実現できるサービスやシステム」を考案し、試作、実装、ローンチまで漕ぎ着ける根性が求められます。

■開発駆動コース
興味ある技術や作りたいものに対して、早速開発を始めるコースです。
まずは興味ある技術や自身が作りたいものを作ります。もしくはトレーナーの判断で勉強から始めてもらう場合もあります。

カリキュラム

・集合イベント (5 月、6 月、8 月、10 月、12 月、2 月、3 月)
集合イベントは、おおよそ 2 か月に 1 回の頻度で計 7 回 (1 回あたり 1 泊 2 日-2 泊 3 日程度) 実施され、受講生は、ICT 分野、セキュリティ分野の第一線で活躍するトレーナー陣のサポートのもと、仲間と一緒に発表や議論などを中心とした研究・開発やハンズオン講習などを体験します (5 - 12 月)。 2 月のイベントでは、受講生が、それまでのハッカソンで得られた知見のまとめや成果物を、トレーナーや他の受講者に発表することとなっており、トレーナーの評価によって優秀者が選抜されます。ここで選抜された優秀者には、最後のイベントとなる 3 月の成果発表会において、メディアや外部の方々を前に研究・開発成果の発表をしていただきます。

・遠隔研究・開発実習
集合イベント以外の日は、遠隔研究・開発実習に取り組みます。受講者は、自宅等から遠隔開発環境 NONSTOP にVPN 経由で接続し、参加者同士でコミュニケーションを取りながら研究・開発を継続します。この遠隔環境では、NICT の長年にわたるサイバーセキュリティ研究によって得られた膨大なセキュリティ関連データにアクセスすることができるので、受講者は NONSTOP 内に整備された様々な研究開発・解析用ツール類と、他では触れることのできない貴重なデータを用いて研究・開発に取り組むことができます。

・全国の一流の研究者・技術者等との交流
国内各地で開催するイベントでは、さまざまな業界で活躍するプロフェッショナルの方々をゲストとしてお招きし、ハッカソンへの協力や講演をしていただきます。専門家ならではの貴重な知見や技術からユニークな発想力を得て、優れた技術の研究・開発に取り組んでいただきます。

・先端企業の見学等の社会体験
国内各地で開催するイベントでは、その地域において先端的な取り組みを行っている企業の見学を予定しています。その地域ならではの体験を通じて発想力と感性を磨き、ハッカソンに活かします。

・修了時に修了証書の授与
NICT が発行する修了証書を授与します。